「聴く力」を育てる音楽教育

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エドガー・ウィレムスの音楽教育研究

自宅で音あそび②:ドレミファソラシドゲーム

今回は、私がピアノを教えていた頃に行っていたゲームをご紹介します。

その名も「ドレミファソラシドゲーム」です!

 

遊び方:

① みんなで一緒に「ドレミファソラシドゲーム!」と唱えてから、一人の人が「ド!」と言いながら次の人(誰でもok)を指差す

② 差された人は「レ!」と言いながら次の人を指差す

③ 差された人は「ミ!」と言いながら次の人を指差す

④ ...といった具合に次々人を差しながら音階を上行し、ドレミファソラシ「ド」までたどり着いたら続けて「レ」、「ミ」、「ファ」...と何周でも繰り返す

 

上記の通り、終わりにしなければどこまででもずっと続けられるゲームです。

ピアノの鍵盤を見ていただくとわかるように、「ドレミファソラシド」の後にもずっと「レミファソラシドレミファソラシド...」と音が続いているのですよね。

初めてこのゲームに取り組むと、だいたい皆さん「ドレミファソラシド」はすんなり行くのですが、2周目、3周目...と重ねていくにつれてゲシュタルト崩壊のようなことが起こりやすくなるようです。

ともかく、みんなで楽しみながら少しずつ音階の音の順番に慣れておくと、ゆくゆく楽譜を読むことになったときに便利だと思います。

 

さて、この応用編もご紹介しましょう!

 

・下行系「ドシラソファミレドゲーム」に挑戦!

 遊び方は上記「ドレミファソラシドゲーム」に同じ。

 

反対にしただけなのですが、これでもグッと難易度が上がるようです。

せっかく覚えた「ドレミファソラシド」の順番と混同してしまわぬよう、上行系に十分に慣れてから取り入れることをおすすめします。

そして、次なるレベルアップは、

 

・「ドミソシレファラドゲーム」です...!!

 

ドレミファソラシドの一つ飛ばし、つまりト音記号の譜表の「線の上の音だけを言っていく」ゲームです。

などという理屈は理解しなくとも、これができるようになると楽譜を見た時にパッと音が読めるようになるので、読譜の速度がグッと早くなります!

 

さらにここまで来たら、上記の下行系

 

・「ドラファレシソミドゲーム」にも挑戦したいところ...!!

 

こちらは大譜表で示される真ん中の「ド(一点ハ音)」からヘ音記号に下行していくときの「線の上の音」ということになりますね。

ただ、ここまでくるとマンネリ化したり飽きてきたりして「もう降参!」となる人もいますので、お子様や生徒さんの様子を見ながら進めてください。

 

最初にも書きましたが、私はピアノを教えていた頃、習い始めたばかりの生徒さんに必ずこのゲームをしていました。

生徒さんと私の二人だけの時は交互に音を言い、親御さんが見てくださっている時には協力をお願いして一緒に参加してもらっていました。

「帰ってからおうちの方ともやってみてね!来週またやるよ!」と伝えておくと、次の週にはすんなりと何周でもできるようになっている場合が多かったです。

 

また、大学で担当しているピアノの弾き歌いに関する授業でも最初の何回かはこのゲームを実践しています。

みんなで輪になって行っていますが、大学生でもふつうに盛り上がってくれて楽しめます!

学生たちには「ドラファレシソミドゲーム」まで終えてから、余談で「本当はこの後さらに『ドファシミラレソドゲーム(4度音程/鍵盤二つ飛ばし)』とか『ドソレラミシファドゲーム(5度音程/鍵盤三つ飛ばし)』なんかもあるんだよ〜」と話すとみんなもれなく「ヒェェェーー(もう懲り懲り)」という反応を示してくれます(笑)

特に新入生の授業だと学生同士打ち解けられるという副産物もありますね。

 

最後になりましたがこのゲーム、我が子たちの食いつきも上々です!

すでに楽器のお稽古を始めている方も、ゆくゆくは...とお考えの方も、ぜひ遊んでみてください!

導入期の生徒さんに使用していた教材の一部...懐かしい!