「聴く力」を育てる音楽教育

「聴く力」を育てる音楽教育

エドガー・ウィレムスの音楽教育について研究しています。現在、双子育児中。

ウィレムスについて

内的聴感を育てる歌?!英語ソング《ビンゴの歌(BINGO SONG)》

ずいぶん前のことになりますが、このブログで、「物理的な音としては鳴っていない音を聴くこと=『内的聴感』というものの重要性」 について記事を書いたことがあります。 昨年出した拙著のタイトル『未来の音を聴く』も、ここから取っています。 kazuenne.h…

微分音鉄琴が誕生するまで

先日入手した楽器の一つ、微分音鉄琴。 kazuenne.hatenablog.com ウィレムスの音楽教育実践を語る上では不可欠なアイテムですが、この楽器がどのように誕生したのかについては海外で実践しておられる先生方の間でもあまり知られていないように思います。 今…

ウィレムスのオリジナル楽器etc. を入手しました!

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 昨年は、双子の妊娠・出産、本の執筆・出版、と、私の人生においてまたとない特別な一年となりました。 今年はどんな一年になるでしょうか。 慌ただしい日常ですが、一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいです…

ウィレムス・レッスンの歌③《おさんぽ べんごし》

ウィレムスのレッスンで歌われる歌の日本語の歌詞のご紹介、①、②に続き、③です。 今のところ私が日本語の歌詞を考えられたのはこの三曲のみなので、ひとまず今回が最終回となります。 また新たな楽曲に取り組みましたらご紹介させてくださいね。 前回までの①…

ウィレムス・レッスンの歌②《ゆりかご》

ウィレムスのレッスンでよく歌われる歌に日本語の歌詞を考えてみたシリーズ、第二弾です。 第一弾はこちら↓。 kazuenne.hatenablog.com 3音の歌《ゆりかご Dans son Berceau rose》 今日ご紹介したいのは、《Dans son Berceau rose(ピンクのゆりかごで)》…

ウィレムス・レッスンの歌①《ことり》

今日は少し久しぶりにウィレムスの実践内容に関するお話をします。 これまでにも何度かご紹介してきたかもしれませんが、ウィレムスのレッスンでは、たくさんの歌が用いられます。 それらは、ウィレムス自身の作曲によるオリジナルのものであったり、フラン…

月刊『ハンナ』12月号でご紹介いただきました

本日発売の歌・合唱・オペラの月刊誌「ハンナ」12月号で、拙著『未来の音を聴く』をご紹介いただきました。 「Intermezzo」の「おすすめBook」として、半ページにわたって紹介文を掲載くださっています。 著書の内容を端的にまとめてくださっていて、貴重な…

【本日発売】『未来の音を聴く:「音楽的な耳」を育てるウィレムスの教育』

今日は「文化の日」、少し前にこちらで告知いたしました小著『未来の音を聴く』が発売となりました。 kazuenne.hatenablog.com 自分の思いや考え、これまでの研究成果を世に問うのはドキドキします。 でも、このような形に結びついたのは、これまで私がお世…

【来月上旬出版予定】『未来の音を聴く:「音楽的な耳」を育てるウィレムスの教育』

本日10月13日はウィレムスのお誕生日。 お知らせごとが続きまして恐縮ですが、来月、ウィレムスの音楽教育に関する著書を出版させていただきます。 タイトルは、『未来の音を聴く:「音楽的な耳」を育てるウィレムスの教育』。 発売日は、11月3日(文化の日…

レイモンド・ダンカン part. 2

20世紀のパリで徹底した古代ギリシアの生活スタイルを貫き、パリの郊外モンフェルメイユで弟子たちとの共同生活を送っていたレイモンド・ダンカン。 今日は、このダンカンについて、前回の記事に引き続き書いていきたいと思います。 kazuenne.hatenablog.com…

レイモンド・ダンカン part. 1

このブログをはじめて間もない頃(って、もう一年以上も前ですね・・・!)、ウィレムスの生涯についてご紹介した際に、影響を受けた人物としてレイモンド・ダンカン(Raymond Duncan, 1874-1966)という人の名前を挙げたことがあります。 kazuenne.hatenabl…

ウィレムスの音楽教育との出会い

ウィレムスの音楽教育について研究していて、実は一番よく聞かれるのは、 「どうやってウィレムスの音楽教育と出会ったの?」ということです。 それなのに、このことについて今まで書いたことがありませんでした。 せっかくなので、今日はウィレムスとの出会…

日本で初めてウィレムスの実践に挑戦!(後編)

前回の記事に引き続き、先日私が3歳の甥を対象にウィレムスの音楽教育を実践してみた時の様子について記録したいと思います。 前回の記事はこちら。 kazuenne.hatenablog.com 今日はこのうちの後半の実践、つまり、 ・机の上で手をこすったり叩いたり強弱を…

日本で初めてウィレムスの実践に挑戦!(前編)

こんにちは。 先日、私にとって記念すべき出来事がありました。 日本語で初めて、ウィレムスの音楽教育を実践してみたのです! 第1回目の対象児は、これまでこのブログにも何度か登場したことがある、3歳になって間もない甥(と、オマケで1歳半の姪)。 kazu…

ベトナムからやって来た楽器たち

少し前に家族が仕事の都合でベトナムに行っていて、いくつか小物楽器を選んできてくれました。 今回行ったのは、ホーチミンの楽器屋さんだそうです。 ホーチミンの楽器屋さんNhac cu TRAN TRUNG 店内の様子は、 こんな感じで、木製の楽器が多く見受けられま…

ウィレムスによる内的聴感の育成方法

先週の記事でご紹介しました通り、ウィレムスの音楽教育では「心の耳=内的聴感」を育てることを非常に大切にしています。 kazuenne.hatenablog.com ウィレムスの言葉を借りれば、内的聴感は、「意識的、あるいは自発的に形成」されるものであり、高度な次元…

心の耳=内的聴感の重要性について

突然ですが・・・、 音楽を享受するためには、基本的には音を「聴く」ことが求められます。 演奏する上でもまた、音を「聴く」ことは避けられないでしょう。 さらにいうと、演奏家は、鳴っている音をよく聴いているだけでは不十分です。 どうしてでしょうか…

母国語と音楽能力の発達過程の関連性

ウィレムスの音楽教育を実践しているフランスの音楽教室Ryméaのウェブサイトには、以下のような説明があります。 「音楽は言葉であり芸術である。ゆえに、母国語と同じように発達させることができる。(中略)最初に子どもが話す時にはまだ読み書きを学んで…

論文が刊行されました

昨年度執筆した論文を『東京藝術大学音楽学部紀要 第43集』に掲載していただくことができ、刊行の運びとなりました。 今回書いた論文は、「エドガー・ウィレムスの歌に関する日本語の歌詞の検討」ということで、タイトルからそのままなのですが、ウィレムス…

歌のためのテキスト②『No. 2 音程の歌』『No.2B 音程の歌 ピアノ伴奏付き』

また少し日が空いてしまいました。 このブログ、ご覧の通りのまばらな更新頻度で、その上、「ウィレムスの音楽教育を世の中にご紹介する」という若干マニアックな趣旨をもっているにも関わらず、ここのところ読みに来てくださる方が少しずつ増えているようで…

歌のためのテキスト①『No. 1: 2音から5音の歌』

以前の記事で、ウィレムスの教育実践では1時間のレッスンのうち、 1.聴覚育成に向けたアプローチ(20分) 2.リズム(10分) 3.歌(20分) 4.音や音楽に合わせた身体の動き(10分) というふうにおおよその時間配分が決められていることを書きました。 ka…

【第1段階】細いクラベスを用いて拍を打つ実践

最近、ブログの内容が脱線しがちでしたが・・・、ウィレムスについて書きたいことはまだまだたくさんあります。 ひとまずは昨年途中のままになってしまっていた第1段階の実践内容について書きたいと思います。 以前の記事にも書きましたが、ウィレムスの実践…

【第1段階】スライドホイッスルを使って・・・

ウィレムスの音楽教育実践では、「スライドホイッスル」という楽器もよく用いられます。 スライドホイッスル、ご存知でしょうか? ↓こんな楽器です。 (ウィレムス国際会議で見た実践が楽しくて、ついその場で購入してしまいました) スライドホイッスルとは…

小物楽器のコレクション

前回の記事では、ウィレムスの音楽教育の第1段階の実践例として、民族楽器など小物楽器を使った音当てクイズをご紹介しました。 kazuenne.hatenablog.com この実践に触れてから、私も、見よう見まねで小物楽器を集めています。 それは、日本でもウィレムスの…

【第1段階】小物楽器の音当てクイズ

前回に引き続き、第1段階で行われているウィレムスの実践をご紹介します。 今回はさまざまな楽器の「音当てクイズ」です! ↓こちらはウィレムス国際会議の公開レッスンで実際に使われていた楽器たち。 写真に写っているのはほんの一部で、とてもたくさんの楽…

【第1段階】耳の"神経衰弱"

ウィレムスの音楽教育にはいろいろな角度から興味深い点が多いですが、中でも手放しに「面白い!」と感じるところは、やはり実践そのものです。 私は2014年にイタリア・ローマで行われたウィレムス国際会議に出席した際に、その実態を知ることとなりました。…

『No. 0 子どもたちの音楽の導入』

前回の記事では、ウィレムスが教育実践についてまとめた著書『教育の覚え書き帳』についてご紹介しました。 kazuenne.hatenablog.com 今回は、その中から『No. 0 子どもたちの音楽の導入』を取り上げます。 ウィレムスの音楽教育は、4歳(3歳)から始めら…

『教育の覚え書き帳』(全17冊)の概要

ご無沙汰しております。 ・・・って前回もこんな書き出しでしたが、諸事情により二ヶ月もの間、更新が滞ってしまいました。 ご訪問くださっていた皆様には申し訳ございません。 また再開していきたいと思います。 お付き合いのほど、よろしくお願いいたしま…

ウィレムスの創設した出版社Pro Musica

ご無沙汰しております。 ブログの更新が、すっかり滞ってしまいました。 この期間にお越しくださっていた方には申し訳ございません。 これから少しずつ更新を再開していきたいと思いますので、またお付き合いいただければ嬉しいです。 それでは、今日の本題…

「音楽」と「人間の生」との関わり

ウィレムスの音楽教育思想の出発点が、「音楽」と「人間の生」の関わりに対する発見だったということを、前回の記事で少し書きました。 kazuenne.hatenablog.com ウィレムスの思想は、「音楽」と「人間の生」の緊密な関係性に関する発見が出発点となっており…